6月1日に行われた天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会2回戦。J1の名古屋グランパスに対して果敢に攻め続けるも、名古屋グランパスのゴールを揺らすことができない。最後まで粘りを見せたが、J1の壁を超えることはできず敗北を喫した。
スタメンにはGK小山智(神4)、DFに山脇(社4)、中田(経4)、小池(法4)、小山凌(法2)、MFに國府田(政策3)、仙頭(経4)、中里(スポ2)、鹿取(商1)、FWに長坂(スポ4)、岩岸(商4)が起用された。
会場に約4000人の両サポーターが詰めかける中、試合は始まった。「リスペクトしつつ、つぶそう」(中田)。格上相手との大舞台に気合十分。前半から同志社は積極的に攻めに出る。相手のフィジカルに圧倒されながらも堅い守りでピンチをしのぎ、徐々に攻撃のギアをあげていった。14分には1回戦で先制ゴールを放った長坂が再びゴールへと詰め寄るも相手DFにブロックされ、先制点を阻止される。名古屋グランパスも意地を見せ、負けじと攻め込んでくるが、GK小山智がきっちりと抑え味方を援護する。
同志社に最大のチャンスが訪れたのは、前半37分。カウンターから華麗なパスワークでペナルティエリア付近までボールを運んでいく。そのボールを受け取ったのは今試合が復帰戦となった主将岩岸。「出られなかった自分を天皇杯までつれてきてくれたから、得点というところで貢献したかった」。右足で強烈なシュートを放つも、惜しくも枠の上へ。絶好の機会を活かすことはできなかった。その後も一進一退の状況が続き、前半終了。アグレッシブなサッカーで名古屋グランパスと互角の戦いを繰り広げ、スコアレスで折り返す。
しかし、プロはそう甘くなかった。後半始まってわずか30秒。一瞬の隙をついた名古屋グランパスに先制点を決められる。追いかける展開となった同志社。選手に疲労の影が見え始める中、ゲームはさらに激しさを増していった。チームは流れを一変すべく新たな選手を投入する。すると、後半39分。代わった金沢がロングスローで決定機を演出し、またしても岩岸がシュートを放つが、今回もゴールとはならない。何としても点を返したい同志社だったが、「球際の強さを感じて攻めづらくなった」(仙頭)と相手の守備を崩すことができない。そして後半44分、カウンターから左サイドに展開され、追加点を許してしまった。最後まで必死に食らいついたが、決定的な一撃を決めきることができずに試合終了のホイッスル。岩岸組の挑戦は0-2で幕を閉じた。
「組織力という面では上回っていたと思う」(小池)。3回戦にコマを進めることはできなかったものの、格上相手にもひるむことなく同志社らしいアグレッシブなプレーが見られた戦いだった。試合を振り返り小川コーチは「100%以上の力を出してくれて、理想の試合をしてくれた」とコメント。今試合で得られた大きな手ごたえを感じている。41年ぶりとなるプレッシャーの中、自分たちのサッカーを見せてくれた同志社イレブン。彼らの健闘はサッカー部男子の歴史に残り続けるだろう。しかし、彼らの快進撃はまだ始まったばかり。5日には関西リーグ第7節が待ち構えている。今年こそインカレ出場を決め、部に新たな歴史を刻む。(文責・和泉明日菜、撮影・和泉明日菜、杉山舞)