6月4日、皇子が丘公園体育館(滋賀県)にて、令和5年度関西学生バドミントン選手権大会が行われた。この日は播摩(商3)・藤本(スポ4)ペアが出場し、準決勝で龍谷大、決勝戦で立命大と対戦。それぞれストレート勝ちを収めて関西選手権優勝を果たし、来るインカレに向けて弾みをつけた。
強豪の龍谷大の猛攻を前に、苦戦を強いられた準決勝。第1ゲームでは序盤から拮抗(きっこう)した展開を見せた。しかし、相手の攻撃にリズムを崩され、6-9と3点差をつけられる。2点のリードを許したままインターバルに持ち込まれ、試合の主導権を握られた。「1点ずつなんとか追いつこう」(藤本)。度重なるミスで失点を重ねながらも、冷静にシャトルを打ち分け逆転に成功。デュースまでもつれ込んだ試合を制し、第1ゲームを奪った。
2ゲーム目は1ゲーム目とは打って変わり、試合開始直後からペースをつかむ。しかし、ラインアウトで失点を重ね、一時逆転を許してしまう。それでも相手ペアの足元に突き刺さるスマッシュでレシーブのミスを誘い、反撃に成功。20-18でマッチポイントへ持ち込むと、熾烈(しれつ)なドライブのラリーを制して勝利を収めた。
満を持して迎えた立命大との決勝戦。第1ゲームは藤本のプッシュや播摩のスマッシュで得点を重ね、序盤から3点差をつけた。しかし相手も負けじと反撃を見せ、クロスを狙った攻撃に苦しめられる。11-9でなんとかインターバルを先取すると、ここから一気にギアを上げた。6連続得点を決めるなど、強気なプレースタイルで相手を圧倒。縦横無尽にコートを駆け回り、キレのあるフットワークでシャトルを逃さなかった。最後は播摩のクロスに落とすドロップでマッチポイントへ持ち込むと、またも播摩の強烈なスマッシュが決まる。相手の追随を許さず、17-21でこのゲームを奪取した。
第2ゲームでもその勢いは止まらない。攻撃的なショットで得点を量産し、点差を徐々に広げていく。8点差をつけてインターバルを迎え、優勝への道が見え始めた。相手の猛攻で一挙4得点を許すもなんとか持ち直し、終始自分たちのペースで試合を展開し続ける。最後は播摩が渾身(こんしん)のプッシュを決め、21-13で圧勝。関西選手権優勝を果たした。
「優勝することだけを考えた」(藤本)。昨年の関西選手権で優勝経験のある藤本。対する播摩は、同大会の決勝戦で藤本・山部(商卒)ペアに大敗を喫していた。「昨年優勝した(藤本)未侑さんのためにも、絶対に1位を取りたい」(播摩)。勝利への執念を燃やして栄冠をつかみ、2人は安堵(あんど)の表情を浮かべた。次なる目標は西日本選手権優勝、そしてインカレで昨年の記録を塗り替えることだ。新たな歴史を刻むべく、さらなる成長を遂げた姿で戦いに挑む。(文責・小野理紗、撮影・山田和輝)
【試合結果】
準決勝
播摩(商3) 藤本(スポ4)☆ 2(22-20、21-18)0龍谷大
決勝
播摩(商3) 藤本(スポ4)☆ 2(21-17、21-13)0立命大