第2回全日本大学バスケットボール新人戦関西予選
5月11日、12日、近畿大学記念会館(大阪府)にて第2回全日本大学バスケットボール新人戦関西予選1回戦と2回戦が行われた。1年生と2年生が出場する新人戦。同志社は関学大、大産大と対戦しいずれも勝利を収め準決勝への進出を決めた。
対関学大戦、スタートは長谷(法2)、柄澤(スポ2)、波多野(心理2)、門川(商2)、大澤(商1)。開始直後、4-13のランでスタードダッシュを許すが門川のブロックで不穏な流れを断ち切った。柄澤が得意のスリーポイントを決めると、ベンチ出場のヴァイクル(文情2)が芸術的なユーロステップを見せ14-18まで詰め寄り最初の10分を終える。開始1分30秒、ヴァイクルが秋田(法2)のアシストで待望のこのクォーター初得点。続けて波多野がレッグスルーで相手を揺さぶりレイアップを決める。勢いに乗った波多野はスティールからスリーポイントを射抜き同点。フリーのところを柄澤が見つけ続けてスリーポイントを沈め逆転した。リードを掴んだ同志社は38-34の2ポゼッション差で折り返す。
4点リードで始まった後半の立ち上がりは、波多野、大澤のシュートで好スタートを切った。しかし、ここから関学大の追い上げに合い拮抗(きっこう)した展開が続く。我慢の時間を耐えた同志社は門川のバスケットカウントで再び逆転。60-55と点差を保って最終Qへ突入した。勝負の第4Q、完全に同志社へ流れが傾く。「チームで勝つっていうのはカチッとハマった」(柄澤)。残り7分台、秋田の3Pシュートで65-57と点差が広がり、関学大がタイムアウトを要求すると、同志社サイドはこの日1番の盛り上がりに。ここから関学大のディフェンスはさらに厳しくなっていったが、同志社はリズムを崩さず秋田の2本目の3Pシュートや、西村(スポ2)のタフなレイアップシュートで得点を重ねる。また強度の高いチームディフェンスでオフェンスファウルを誘発し、関学大の得点を阻止。主導権を握ったまま、最終スコア83-68で快勝を収め、2回戦進出を決めた。
翌日、対大産大戦スタメンは同様。ボールが上がる前から会場には緊張感と期待が漂っていた。昨季のリーグ優勝を果たした大産大との対戦は選手たちを奮い立たす。両チーム堅い守備でロースコアとなった第1Q。大澤がバスカンで均衡を破ると感情を爆発させ吠えた。その後も互いに一歩も譲らず14-15でブザーが鳴る。第2Q、途中出場の新人ポイントガード鬼防(心1)が落ち着いてオフェンスを動かし、計8アシストをこの日記録した。同志社のゴール下の大黒柱の門川が奮闘しこのクォーター6得点。32-31で1点抜け出しハーフタイムを迎える。
後半も一進一退の接戦が続く。オフェンス面ではスコアラーが定着した波多野がゴール下のステップで魅せる。ディフェンス面では大澤が長い腕を伸ばしゴール下でブロックショットとスティールを量産。しかし大産大も攻守両面で粘り強く点差が5点以上開くことはなかった。試合残り15秒、2点リードで大産大の最後の攻撃を守り切れば勝利の場面。会場にいる皆が手を合わせ、固唾を飲んだ。しかし無情にも祈りは届かず同点弾を沈められ延長戦へと突入する。延長戦ファールトラブルでフリースローを献上し続けた同志社。だが、観客席で応援していた先輩たちの妨害しにより相手のシュートは次第に落ち始める。すると大澤が最後の一撃のスリーポイント。82-76で2度の延長を制した。
2試合で波多野は平均21得点、門川は平均13得点を記録。3年生、4年生とのプレイタイムを勝ち取るソフォモアたちが勝利に貢献した。「優勝目指して頑張りたい」(大澤)。次は神医療と関西大を撃破した龍谷大との対戦。この大金星をあげた勢いに任せて優勝まで駆け抜けろ。(河場真世、中嶋理博)