
第2回全日本大学バスケットボール新人戦関西予選
5月15日、17日に、関西大学東体育館(大阪府)他にて第2回全日本大学バスケットボール新人戦関西予選の準決勝と決勝が行われた。15日の準決勝、82-63で龍谷大に勝利を収め決勝に駒を進めると、17日の決勝で天理大とのダブルオーバータイムを78-77で制し見事優勝を果たした。
対龍谷大戦、スタートは長谷(法2)、柄澤、波多野、門川(商2)、大澤。「自分たちのできること、基礎的なところちゃんとやって勝とう」(西村・スポ2)。序盤、オフェンスリバウンドからリードを許すも、焦ることなく着実に試合を支配していった。この日西村がシックスマンとして13得点、11リバウンドのダブルダブルを記録。186㌢の西村はたとえサイズが相手のセンターに劣っていてもゴール下で奮闘し勝利に貢献する。第2Qから一度もリードを奪われることなく19点差で快勝。試合終盤には出場場面が少なかった林(法2)、渡邉(政策1)、愛島(法1)らがコートインし、チームメイトからの声援を受けた。
対天理大戦、スタート5に名を連ねたのは龍谷大戦と同じメンバー。今大会、全試合を同じ5人の信頼された選手たちで勝負したこととなった。詰めかけた観客は前のめりで最後の行く末を見つめる。
第1Q、緊張のティップオフを大澤が203㌢の留学生に勝利するも最初のプレイでシュートを外す。全てのポゼッションが鍵となる決勝戦。コートに立つ全ての選手の集中力と迫力は見ているもの全員が感じた。柄澤のスリーポイントで同志社は初得点をあげる。途中、ショットクロックバイオレーションで疑惑の判定。すると、天理大の観客席からは耳を塞ぎたくなるような大きなブーイングが送られた。14-21であっという間に最初の10分が過ぎる。
第2Q、波多野がバックドアを成功させると、続けてバックボードを使ったレイアップ。連続得点で詰め寄るがここから互いに得点が入らない苦しい時間が続く。門川と西村がオフェンスリバウンドを奪うがシュートがネットを揺らすことができない。さらに、終了間際ブザービーターを許し点差そのまま26-33で後半へ。


第3Qが相手ボールからスタートすると、長谷がスティールでボールを奪う。パスを受けた柄澤がディフェンスを振り切って2Pシュートを決めた。直後にも、柄澤が素早いドリブルからレイアップシュートを決め、徐々に流れが同志社へ傾き始める。6分台、大澤がオフェンスリバウンドに飛び込むと、天理大からファウルをもらいフリースローを獲得。これを2本ともきっちり決め、36-35と逆転した。ここからは一進一退の展開が続き、43-43で最終Qへ。
勝負の第4Q、西村のリバウンドからのシュートや柄澤の3Pシュートなどで得点を重ねる。またシーズン初めから重点的に取り組んできたディフェンスで相手にプレッシャーをかけ、パスミスを誘った。しかし、残り15秒で60-62と2点を追う展開に。試合終了まであと1プレーとなる中、柄澤が2Pシュートを決め切り62-62の同点で延長戦へ持ち込んだ。

第4Qの時点でチームファウルが5に達していた同志社は、思うようなディフェンスが出来ず4度のフリースローを奪われる。それでもチャンスをものにし、残り9秒でまたも柄澤が2Pシュートを決め69-69。ダブルオーバータイムヘ突入した。
2度目の延長戦も、両者譲らぬ戦いが続いた。2分台に柄澤が3Pシュートを決め、76-75でリードする。しかし、残り30秒で2Pシュートを決められ76-77と逆転を許した。するとボールを持った柄澤が、「俺がやるしかない」とドライブからジャンプシュートを放ち、78-77で再逆転。残り数秒を意地で守りきり、勝利を収めた。


天理大との激闘を制し、優勝を果たした同志社。キャプテンとしてチームを率い、大活躍を見せた柄澤は、「全然実感が湧いてないですけど、チーム全員で勝てたのは本当に嬉しい」と喜びを語った。本戦は、7月に北海道で開催される。「少し大きな事を言うんですけど、目指す分には全国制覇を目指して、どこまでいけるかは未知数なので頑張っていきたい」(柄澤)。全国の舞台でも、関西王者としての実力を見せつけ勝利を上げろ。(河場真世、中嶋理博)