6月11,12日、甲子園浜(兵庫県)で関西選手権第一戦が行われた。個人では藤原(商3)が優勝、齋藤(政策2)が準優勝、喜多(生命3)が6位入賞、団体では同志社が優勝と好成績を収めた。
2,3回生だけが出場する今大会。更地の状態から1年間どのような練習をしてきたかが試される場でもある。初日は2レースを消化し、天気が悪く風がほとんどない中でも、齋藤と藤原がそれぞれトップに立ち2日目につないだ。
快晴で迎えた2日目。強い日差しが選手たちを容赦なく照り付ける。1日目とは異なり、吹き抜ける風をいかに逃さずつないでいくかがポイントに関わってくる。3レース目では、風をうまく利用した中川(理工3)が2位まで浮上。「風がちょっと上がった時に自分の思うような展開に持ち込めて順位も安定させることができたのでよかった」(中川)と振り返る。4レース目では齋藤がトップ、喜多も3位と追い上げを見せる。
5,6レース目では次第に優勝が見え始め、抜いては抜かれを繰り返し、齋藤と藤原を筆頭に熾烈な戦いが展開された。最終的にレースを制したのは、全レース1桁台でフィニッシュした藤原。「得意風域で、自分の土俵で戦った」(藤原)。
同志社の主将として、NTのメンバーとして、プレッシャーがかかる中でも、押しつぶされることなく結果を残すことができた。最終レースで藤原にピンを取られ、惜しくも2位となった齋藤も2年生ながら奮闘し、最後まで食らい付いた。
今回浮き彫りになったトップとの差は海面力とスタートダッシュ。本来ならばもっとせめぎ合っているスタートも、今回は少し余裕があったという。また、「琵琶湖と一緒の乗り方をしていたら確実に順位を落としている。風の入り方やうねりが違う」(喜多)。と、語るように普段の練習場である琵琶湖より、ブローを見る力もより一層求められた。
しかし、全レース同志社から1位を輩出するなど、各校上位3名の結果の合計から決められる団体優勝に大きく貢献。個人としても、チームとしても圧倒的な強さを見せつけた。
実りある結果を残した今大会。マネージャーを含め、ともに戦う仲間の存在が大きな支えになった。レース中は切磋琢磨し合うライバルでも、浜に帰着すれば互いに意見を共有し高め合える最高のパートナーだ。
関選3連覇を目指す同志社。上昇志向を忘れずに、これからもチーム一丸となって勝力を体現していって欲しい。【文責・写真:伊藤千遥】