6月25日、関西大学(大阪府)にて第76回関西学生ボクシングリーグ戦第5週が行われた。同志社は大商大と対戦し、6−3で勝利。7月16日には、同じく関西大学(大阪府)にて第6週が行われた。この日がリーグ戦最終週だったが、対戦校の龍谷大が棄権し同志社は不戦勝。この結果、リーグ戦5勝0敗とし実に14年ぶり2度目の優勝に輝いた。
大商大戦は、ミニマム級の坂本(法1)が不戦勝で、最初にリングに上がったのはフライ級定廣(スポ1)。4年生相手にひるまず、序盤から攻めのボクシングを展開する。最終ラウンドまでファイトし続け、3-0の判定で勝利した。
続くバンタム級芥川(経3)、フェザー級細川(スポ2)の2人がいずれもABD負けとなり、チームに緊張感が走る。
流れを取り戻そうと主将山村(スポ4)がリングに上がった。第1ラウンド、様子を伺う相手に対し、軽快なステップを踏みながら間合いを詰める。第2ラウンドは、激しい打ち合いとなる場面もあったがひるまず、2-1の判定勝ちで再びチームに勢いを与えた。
ライトウェルター級の森島(文情2)は、同じ興国高校出身の選手と対戦。同志社のエースらしく第1ラウンドから力強いパンチを繰り出す。接近して顔面を狙ってくる相手に防戦を強いられる時間もあったが、粘り強く戦い2-1の判定勝ちを収めた。
勝利まであと1勝の状況で、ウエルター級の四宮(スポ3)が登場。互いに様子を見合う第1ラウンドとは打って変わって四宮がラッシュ。双方、手を出し続け激しい打ち合いが続く。四宮は最後の1秒までファイトし、2-1の判定勝ち。チームの勝利が確定し四宮が雄叫びを上げると、会場はこの日1番の盛り上がりを見せた。
次に登場したのはライトミドル級、副将の山岸(商4)。「今まで頑張ってきたことが、試合で活かせた」(山岸)。第1ラウンド、相手のパンチをうまく交わしながら、顔面を狙い力強いパンチを繰り出した。その後もペースを崩すこと無く戦い抜き、2-1の判定勝ち。小さくガッツポーズをしリングを下りる山岸の頬に涙が伝った。
最後に登場したのは、ミドル級和田(商2)。第1ラウンド、俊敏な動きを見せる相手に対し、隙を突く鋭いパンチで応戦する。しかし相手のテンポある攻めに手を焼き1-2の判定負けとなった。
14年ぶり2度目の栄冠を手にした同志社。個人では、定廣、山村、四宮、山岸が階級賞に選ばれた。また定廣は技能賞、山岸は最優秀選手賞も同時受賞。「体重管理の難しさやプレッシャーがあったが、サポートメンバーの支えが力になった」(定廣)。
関西王者の同志社は、来月26日にラクタブドーム(大阪府)で開催される全日本大学王座決定戦で関東優勝校の東洋大と対戦する。「やることは変わらないと思うので、がむしゃらに頑張りたい」(山村)。学生王座獲得に向け、選手たちの戦いは続く。(文責・撮影:河場真世)