フェンシング部
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【フェンシング部】執念燃やし男子フルーレで準優勝

関西学生フェンシング選手権大会

 10月20、21、22日、大山崎町体育館(京都府)にて関西学生フェンシング選手権大会・団体戦が行われた。結果は男子団体フルーレが2位、女子団体フルーレが4位、男子団体サーブルが8位、女子団体サーブルが5位、男子団体エペが6位、女子団体エペが4位となった。

 団体戦1日目に行われたのは、男子団体サーブル、女子団体サーブル。シード権を持って参加した男子団体サーブルは、2回戦で愛工大と対戦した。愛工大は周りの応援の力がどこよりも強く、同志社も何度かその応援に悩まされてきた。さらに同志社がシード権を持っていたからこそ、1回戦を勝ち抜いた愛工大の勢いに飲まれないかがとても心配された。試合が始まると、その予想通り愛工大の勢いはすさまじく、流れに飲まれながら戦いを繰り広げる。藤田(心理1)、吉田(社4)、岩井(スポ1)が順番に試合を展開するが、一度空いた点差を中々詰めることが出来ずにいた。「劣勢だったので点数を取らないと、と焦ってしまった」(吉田)。最後には、相手の隙を見破る間もなく早打ちを繰り出してしまい、22-45と2回戦敗北。「吉田さんにインカレに行かせてあげたかった」(藤田)と悔しさを表した。

アタックする岩井

 次に行われた女子団体サーブルでは、小山(法4)、田村(商2)、岡部(法1)が出場。第1セットでは、小山が圧倒的な強さを見せ5―1と大幅にリードを得る。連続ポイントを奪われ点差を縮められる場面も見られたが、第8セットまで追われる形で試合を展開(40ー39)。チーム全体で「二歩」(試合再開直後から先に2歩踏み出すことで自分のペースで試合展開できる戦術)を意識し、それが上手くはまったようだった。しかし、最後の第9セット、中々点数を奪うことが出来ずまさかの敗北(42-45)。1回戦敗北の悔しさに涙を見せる選手もいた。

アタックする岡部

 2日目に行われたのは男子団体フルーレ、女子団体エペ。女子団体エペは松本(商2)、西脇(文2)、北山(経2)が1回戦で関大と対戦し、45-42と快勝。エペは同時突きだと両者に点数が入る仕組みなので、相手と差をつけるべく、できるだけ同時突きにならないように着実に相手の隙を見破った。2回戦は関学と対戦。先制点を奪ったものの相手のペースで試合が展開し難航(8―10)。第3セットで出場した北山が、1点1点に集中した丁寧なプレーを見せ、12-12と追いついた。その後は相手のプレースタイルに苦戦しこれ以上優勢になることはなく、そのまま29―45で敗北を喫した。

攻撃を仕掛ける松本

 男子団体フルーレでは、柏原(商4)、大野(商3)、中垣(スポ2)が出場。1回戦の龍谷大戦は45-22で快勝。続く2回戦は愛工大との対戦だが、愛工大に負けない応援で同志社の士気を高める。第7セット時点で33―35とリードを許していたが、第8、9セットで怒涛の追い上げを見せ45-41で勝利。決勝戦へと駒を進めた。決勝戦はフェンシング強豪校である朝日大との対戦。第1セットの柏原は、「攻撃も守りも、着実に行うことが出来たし、最後まで剣を見て処理が出来た」と、5―2で終えた。続く中垣、大野も健闘するが、大野が道具の不調に悩まされる。剣と腕を繋ぐコードを一新し、気持ち新たに再戦。「道具が急に変わると感触が結構変わるので、慎重に相手を見るように意識した」(大野)。6連続ポイントで有利に展開した。しかし、相手はフェンシング強豪校・朝日大。一筋縄ではいかずみるみるうちに点差が開いてしまう。「体力が切れてしまった」(大野)。第9セットに入る頃には31―40と大差をつけられた状態で柏原にバトンタッチ。対戦相手は今大会の3位決定戦で戦った相手であり、リベンジを果たしたいところだ。仲間の応援を背に果敢に攻撃を仕掛ける。しかしその思いもむなしく34―45で試合は終了。柏原は「悔しいには悔しいけど、みんなで戦えたことへの達成感を感じる試合だった」と最後のカンカレでの団体戦をかみしめた。

悔しさを滲ませる柏原と中垣

 最終日に行われたのは、男子団体エペ、女子団体フルーレ。1回戦は関大との対戦。相手に隙をみせず、45-11で快勝した。「次が山場」(曽根)と、関学との2回戦を迎えた。同志社の戦術と関学の戦術がかみ合わなかったのか、第2セットまで点数を奪えずにいた(0―10)。それでもあきらめずに攻撃を仕掛けるも、初めに開いた点差を埋めることが出来ず、29-45で終えた。「関学との戦いに向けて準備した時間がとても長かったので、結果に対しては悔しい思いがあるが、準備してきたことを発揮できた場面もあったので、そこは誇らしいです」(宮下)。続く立命大との準決勝。関学戦の悔しさをすべてこの試合にぶつける。第1セットの宮下は連続ポイント獲得し、4-1とリードをつけバトンタッチ。続く曽根も優勢な立場で試合を進めた。しかし、相手の剣からにじみ出るプレッシャーを感じたのか、中々ポイントを奪えず、逆転。「実力というより、メンタルで負けてしまった。連続失点をしたときに上手く気持ちを切り替えることが出来ず、どんどん点を取られて差が広がってしまった」(宮下)。そのまま相手の流れを父切ることが出来ず、31-45で試合が終了した。

励ます宮下と試合に向かう北山

 一方の男子団体エペでは、古橋(スポ4)、西村(商3)、角岡(文情2)、税所(商2)が京産大との対戦。逆転したり、逆転されたりと、両者一歩も譲らない熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げる。試合はクライマックスの第9セット。29―30で試合に望む古橋は、慎重に相手の隙を伺う。連続ポイントを奪われ、試合は残り1分で32―35。「まだ時間もあって、切り替えていこうと思ったが相手のプレッシャーに負けてしまった。とにかく点数を取らなければ、と攻撃を仕掛けたことで相手に合わせられ、点差をあまり縮めることが出来なかった」(古橋)。同時突きで点数を奪う場面が頻繁にみられ、39―45で試合終了。しかし、選手たちは「負けたけど、楽しかった」と笑顔を見せた。

喜びを爆発させる西村

 個人戦、団体戦を経てカンカレを無事に終えたフェンシング部。目標達成することが出来なかったチームも見られたが、仲間全員で励ましあい最後の4年生との試合を楽しんだ。インカレに無事進むことが出来たチームは、カンカレでの試合を踏み台にしてインカレで最高のコンディションで臨めるよう調整に励む。「インカレはカンカレよりも強い人達が集まっているが、その場でこわばってもしょうがないので、自分の実力を最大限発揮できるよう準備し、最後頑張りたい」(宮下)。それぞれ気を新たにし、最後の試合へ臨む。【文責、撮影・平沼栞】

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