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【フィギュアスケート部】アイスダンス、ペア、男子シングルの3種目で観客沸かす

第93回全日本フィギュアスケート選手権大会

 12月21日、東和薬品RACTABドーム(大阪府)で第93回全日本フィギュアスケート選手権大会2日目が行われた。アイスダンスRD(リズムダンス)に森田真沙也(商3)、ペアSP(ショートプログラム)に本田ルーカス剛史(スポ4)・清水咲衣(スポ1)ペア、男子FS(フリースケーティング)に中村俊介(商1)が出場した。

 先陣を切ったのはアイスダンスRDの吉田唄菜(木下アカデミー)・森田のうたまさカップル。最終滑走で歓声と大きな拍手に迎えられ、リンクに登場した。「チームとしても、僕自身も課題としていた落ち着いた演技ができた」(森田)。冒頭のステップから観客を引き付け、GOE(出来栄え点)2.24を獲得した。息の合ったツイズルも披露し、評価は最高評価のレベル4。曲調変化からは巧みなステップで魅了する。終盤にかけて曲が加速するも、音を捉え表情豊かに演じ切り、演技後はスタンディングオベーション。昨年3位だった全日本選手権から大きな成長を見せた2人。非公認ながら71.84で自己ベストを更新し、今日のFDにも弾みをつける好演技で4組中首位に立った。

会場を沸かせるうたまさカップル

 続いてペアSPが行われた。本田・清水のさえルカペアが出場。全日本フィギュアスケートジュニア選手権大会の結果を受け、推薦選手となり全日本の大舞台に立った。6分間練習では、絶対的王者である三浦・木原組(りくりゅう)や同志社OBである森口澄士選手と同じリンクで練習。全日本独特の雰囲気の中で入念にエレメンツを確認した。

 選曲は『Swan Lake』。冒頭のリフトを決め流れに乗ると、スロー3回転サルコーで減点がありながらも成功させた。続く3回転ルッツでは同時着氷。GOE0.59を得た。見せ場となるリフト、バックアウトデススパイラルには拍手が送られた。演技後はお互いの健闘をたたえ合い抱擁。SPの得点はシーズンベストの54.22点となり、得点発表後には笑顔でグッドポーズ。「(演技を)まとめることができたのが自信になった」(清水)、「調子はあまり良くなかった中、なんとかまとめられて滑り切れて良かった」(本田)とSPを振り返った。結成2季目の今季は本田のけがもあったが、世界の舞台で大きく飛躍を遂げている。SP3位に入ったさえルカペアは今日のFSでも自分たちらしい演技を目指し、表彰台を狙う。

演技を終えたさえルカペア

 男子FSには、中村が第2グループの最終滑走である12番滑走で登場した。「自分自身の最大の演技をしたい」(中村)。『lo Ci Saro』の曲に合わせて力強く舞い始めた。冒頭、4回転トーループを転倒せず持ちこたえると、トリプルアクセルも耐えながら着氷させる。基礎点が10点を超えるコンビネーションジャンプでも少しの減点に留めた。中村の魅力は何といっても際立つ表現力。力強さの中にある柔らかさと優しさを華麗に表現し、ステップシークエンス、ステップのすべてにおいて最高評価のレベル4を獲得した。FSの得点は140.29、総合得点214.25。SP13位から順位を2つ上げ、今大会を11位で終えた。

手を差し出す中村

 男子シングルは競技を終えたが、今日の午後からのアイスダンス、ペア、女子シングル決戦をもって全日本フィギュアはフィナーレを迎える。森田は優勝、そしてさえルカは表彰台入りに注目が集まるが、年内最後の試合でどのような演技を見せてくれるのか。最高の笑顔で締めくくり、来季につながる大会としたい。(矢部彩香)

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