5月4日、関西学生ハンドボール部春季リーグ男子1部第5戦が立命館大学衣笠体育館(京都府)で行われた。相手は昨年の秋リーグ4位で1点差で敗れた関西大学。「連敗を止め勝ち切りたい」野崎(理工・4)。春リーグ開幕から4戦連続勝ち星なしの同志社は連敗を断ちたいと臨んだ。結果は33対32で勝利。苦しい展開のなか、チームにとって大きな一勝を挙げた。
先制点を中嶋(商・1)が決めると流れは同志社に。1年生ながらチームの司令塔として活躍を見せ、関大のディフェンスを崩し、確実に点を決めた。
点を決める中嶋(商・1)
前半4分、根間(経済・3)がポストの位置で点を決めると続くように鈴木(商・2)、中嶋、熊澤(文情・2)が点を決め、4連続得点し幸先の良いスタートを切った。
点を決める熊澤(文情・2)
前半13分、熊澤がロングシュートを決め4点差をつけると関大はタイムアウトを要請。選手たちは好調な試合の入りに喜びを表した。
相手のタイムアウト要請に喜ぶ選手たち
タイムアウト明けには2連続失点するも、相手の反則により2分間相手の人数が1人少なくなるという好機が訪れた。このチャンスを逃さず更に4連続得点を奪取。そのなかでも前半22分、コートに出る瀬戸際のボールを上村(スポ・3)が拾い、パスを受けた中嶋が点を決めると声援は一際盛り上がりを見せた。
応援の様子
6点差がついたところで再び関大がタイムアウトを要請。同志社の勢いは更に加速し、前半を17対12で終えた。
続く後半。後半の先制点を決めた上村に続き3連続得点すると、課題であった後半の入りも克服。この日の最大点差である8点差をつけた。
点を決める上村(スポ・3)
しかし、1人が反則で2分間の退場に加え、中嶋の足の負傷もあり、立て続けに5連続得点を許す。この悪い流れを断ち切ったのは梅村(商・4)。苦しい場面で点を決め、4回生としての威厳を見せつけた。
重要な場面でシュートを決める梅村(商・4)
しかし、点差が4点差に縮まったところで同志社がタイムアウトを要請。「点差がまだあるし、ディフェンスさえ守れば大丈夫」(野崎)。焦りが見える選手たちに、主将の野崎は積極的に声掛けをしメンバーを励ました。
その後は両者一歩も譲らず、点差を維持したまま残り8分を迎えた。しかし、後半22分から立て続けに5連続点を許し、残り5分を切ったところで30対31になり逆転される。
1点を追いかける苦しい展開のなかで、7人攻撃という戦術に懸けた同志社。7人攻撃とは、キーパーの代わりにコートプレーヤーをもう1人加えて攻撃する戦術で、リスクが伴う。この戦術が功を成し、後半26分梅村が点を取り返し同点に並んだ。
しかし、相手も1点を取り返し手に汗握る展開に。1点を追う同志社は根間からの的確なパスを受け取った間瀬(スポ・1)が点を決め32対32に追いついた。
シュートを決める間瀬(スポ・1)
試合時間が、残り1分を切ったところで関大がタイムアウトを要請。緊張感が漂うなか、固いディフェンスで相手の攻撃をしのぐと勝ち越しのラストチャンスが訪れた。試合時間は残り4秒。根間がねじ込むようにシュートを放つとゴールインの笛が鳴り響き、会場は歓喜で包まれた。
シュートを決める根間(経済・3)
結果は33対32で勝利。近年勝ったことがない関大相手に春季リーグ初勝利を収めた。
勝利を喜ぶ選手たち
勝利後抱き合う谷口(商・3)と上村(スポ・3)
「苦しいなかでも、自分が流れを変えるという気持ちの強さを皆んなが持てたのが勝ち切れた勝因だと思う」(野崎)。最後まで声を掛け合い、気持ちの入ったプレーで悲願の1勝を挙げた。
次戦は昨年の秋季リーグ2位の関西学院大学。「大きい勝利を挙げられたので連勝できるよう頑張りたい」(野崎)。急成長を見せる下級生を台頭に勝利を目指す。
(撮影・文責)木田恋菜