空手道部
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【空手道部】男女ともに形関西制覇、全日本へつなぐ

 9月3日、近畿大学クラブセンターで第64回関西大学空手道選手権大会が行われた。同志社からは男子団体組手と女子団体組手、男子団体形と女子団体形の全ての部門において出場。結果は、男子団体形競技、女子団体形競技が優勝、女子団体組手競技が3位入賞を果たした。また、優秀選手に釜(スポ2)が選ばれた。
 初めに行われたのはシード権を持つ女子団体組手競技。2回戦目は京大との対戦だ。第1試合で出場したのは村上(同女4)。試合開始早々、上段突きで先制点を奪った。優勢な立場で試合を展開し、3ー0で1勝目を獲得する。第2試合に出場したのは小川(スポ1)。小川も先制点を奪い、立て続けに上段突きが有効に(2ー0)。相手の攻撃を華麗に避け、3ー0で試合終了。第3試合に出場した松下(商4)は、試合開始1分以内に連続ポイントを何度も決め、5ー0とリード。残り時間を残して6点目を獲得し、3ー0で3回戦目へ。

攻撃する松下


 続く対戦相手は、同じくシード権を持った天理大。第1試合に出場したのは武田(同女2)。互いに相手の様子を見合いながら時間が経過。そのまま0ー0で試合が終わり、釜へバトンタッチ。隙を見計らい、釜の上段突きが有効(0ー1)。その後も釜が試合が展開し、連続ポイントを奪い取り勝利した(3ー0)。続くのは松下。果敢に攻撃するも、なかなか点数にならない時間が経過する。試合時間残り50秒、上段突きが有効になった(1ー0)。しかし、その後相手が意地の攻撃の中で連続ポイントを許し、惜しくもそのまま1ー3で試合終了。それでも同志社は総合ポイントで天理大に勝利し、準決勝へ駒を進めた。
 第1試合に出場したのは釜。相手の隙を十分に見つけながら試合を展開したが、先制点を許してしまった(0ー1)。なかなか点数を奪えずに試合終了。続いて小川が出場した。丁寧に攻撃の隙を伺うが、逆に反撃されてしまう(0ー1)。蹴り技や突き技を何度も繰り出すも、なかなか点数につながらない。連続して上段突きをくらってしまい、そのまま試合終了(1ー4)。京産大に敗北を喫し、無念の準決勝敗退、3位入賞となった。

蹴り技をする村上


 次に行われたのは男子団体組手競技。1回戦は大産大との対戦だ。第1試合に出場したのは辰巳(商1)。試合の流れを自身のものにし、2ー0で試合終了。第2試合に出場したのは廣(商3)。互いに攻撃の隙を見計らい、開始1分で先制点を獲得し、そのまま0ー1で勝利。最後に出場したのは井戸(スポ4)。互いに熾烈(しれつ)な戦いを繰り広げるが、大技の蹴り技を決められてしまった。さらに、反撃の糸口を見出そうとするも、同様の蹴り技を決められ0ー6で敗北。続いて為本(社3)が出場する。ここは勝っておきたい場面だが、悔しくも先制点を許してしまった(1ー0)。相手の流れに飲まれ、2点目を獲得されてしまう(2ー0)。為元は意地の上段突きを決めるが、2ー1で敗北。男子組手競技は1回戦で敗北を喫した。
 勝てば全日本の出場権を獲得できる敗者復活戦で京大と対戦。第1試合に出場した井戸は、試合開始直後から果敢に攻め込み、連続ポイントを獲得した(2ー0)。互いに猛攻を重ね、そのまま試合終了。続く第2試合では、廣が出場。試合開始40秒、相手の突きを見事に交わし、そのまま大技の蹴りを決めた(4ー0)。流れを我が物にした廣は、そのまま連続して技を繰り出し、時間を残して6ー0と勝利を収めた。第3試合では、為本が出場。上段突きで先制点を奪い、試合を有利に展開する。勢いそのままに5ー0で試合終了のアラームが鳴り、3ー0で同志社が勝利。全日本大会の出場権を獲得することができた。

攻撃の隙を伺う辰巳

 次に女子団体形種目が行われた。団体女子1回戦。静寂に包まれた会場の中、3人の掛け声とともに始まったクルルンファ。洗礼された一挙手一投足の息は揃っていた。ミスが起こることなく演舞は終了。試合を終えた彼女たちに多くの拍手が送られ、1回戦の結果は1位で通過。決勝に進出した。

 その後、男子団体形種目にも出場した同志社。迎えた 1回戦では息の揃った正確な演武を披露した。「コミュニケーションを俯瞰して見れたことが大きい」(笹岡・スポ4)。相手と点差をつけ、決勝に進出した。

分解を披露する(中央上から菊池・文情2、三井・社4、右は北口・スポ2)

 迎えた形種目決勝では、男女同時に後半から開始という形となった。互いに同じ相手校である関西大学の演武から始まった決勝戦。相手のアーナンが行われている中、どちらも後半からの同志社の選手たちは冷静に準備し、出番を待つ。同志社も互いにアーナンを選択。開始直後から3人が一心同体となった迫真の演武を披露した。力強さと正確さが混合した圧巻の形に会場の空気は飲み込まれる。分解のパートに移ると、3人は向かい合った。自分たちだけの激しい演武を披露し、度々起こる団体形男女両チームの声が入り交じった気迫に満ちた掛け声。会場全体を同志社の威圧感で飲み込んだ瞬間だった。技を決める度に観客は声を上げ、拍手喝采の嵐が会場を包む。試合が終わり、形を目の前にした観客のどよめきはすぐ止むことはなかった。結果は男子27.80、女子が28.70で圧巻のW優勝。観客席からは「見たことの無い点数だ」と吐露する青年もいた。

分解を披露する(左から笹岡、赤坂・スポ3)

次なる団体戦は武道館でのインカレ。その大会に対して4回生最後の試合となる三井は「4年間のやり残しや後悔が残らないように、武道館の決勝を毎年踏むことができる大学だと証明して引退したい」と語った。優勝という結果の後も日本一常連校の帝京大と比べては、まだまだだと評価した笹岡主将。厳しい鍛錬をさらに積み重ね、引退試合となるインカレにおいても、圧巻の演武で強豪帝京大を打ち破り優勝を掴み取れ。(平沼栞・倉田蓮大)

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