第69回全日本学生拳法選手権大会
12月1日(日)、エディオンアリーナ大阪にて第69回全日本学生拳法選手権大会が行われた。同志社からは男子1チーム、女子2チームが出場し、男女ともにベスト8で敗退した。
1年間の締めくくりとなる今大会。「歴史を塗り替えるつもりで頑張ろうという気持ちで臨んだ」(中森・文情4)。昨年越えることができなかったベスト8の壁を乗り越えるべく、今年も全国へと挑んだ。
男子は36大学、全35チームが王座を目指しトーナメントを戦う。1回戦は愛知学院大と対戦。同志社は先鋒から鎮西(法3)、松尾(スポ3)、崔(法3)、河野(社3)、山澄(経4)、石原(理工4)、中森のメンバーで挑んだ。まずは先鋒、鎮西が試合開始早々抑え込み胴突きで一本を奪うと、さらにすぐさま胴突きでもう一本を奪い勝利。その後は松尾が相手の速攻に遭い敗北を喫したが、崔から中森までの5人がそれぞれ勝利し試合終了。6勝1敗で2回戦へと進出した。
2回戦、日大との対戦では次鋒に崔、三鋒に河野、中堅には松下(文情3)が入った。今試合でも同志社の粘り強さが光る。鎮西が開始25秒までに2本を奪うと、そこから流れに乗り3連勝。6勝0敗1分で難なく次戦へと駒を進めた。
迎えた3回戦では明大と相対する。1年前のインカレ、6月の全国大学選抜大会と苦戦を強いられ続けている相手との対戦。チームも精鋭軍団との対戦を頭に入れ、研究を重ねてきた。「正直なオーダーで行っても勝てない」(中森)との言葉通り、この試合ではオーダーを総入れ替え。先鋒から石原、西村(商1)、山澄、中森、河野、崔、鎮西の7名が出場した。しかし、7連覇を狙う強豪の猛攻を前に手も足も出なかった。初戦から相手の粘りに屈し1勝を献上すると、勢いは明大へ。1勝も挙げることができず、0勝7敗で敗北。男子の戦いはベスト8で幕が下ろされた。「自力の差で負けたので、もう完敗です」(中森)。天敵相手についに勝利を挙げることはできなかったが、全力で戦い抜いたチームにスタンドからは温かい拍手が贈られた。
女子の部ではAチームから廣井(商2) 、近藤(同女2)が、Bチームから北岸(GR3) 、和田(同女2)、中野(スポ1)が出場した。
Aチームの初戦の相手は早大。2人での出場のため、先鋒は不戦敗となる。続く中堅は近藤が務めた。両者とも積極的に攻撃を仕掛けるが、なかなか一本が決まらず均衡した状態が続く。試合が動いたのは残り7秒。隙をついた近藤が面突きで一本を奪取した。そのまま逃げ切り試合終了。勝負が決まる大将戦に廣井が挑んだ。しかし、胴蹴り、胴突きを続けて決められ敗北。1-2で無念の1回戦敗退となった。
Aチームの試合後まもなく行われたBチームの初戦。東洋大と対戦した。先鋒の和田が胴突き、面突きで一勝を挙げると、中堅の北岸も速攻で面突き二本を決め勝利。大将を務めた中野は開始直後に胴突きを決められるも直ぐに面突き二本で取り返し、3-0で二回戦に駒を進めた。
二回戦は青学大Bと対戦。先鋒戦は互いに一本ずつ取り合い、引き分けとなる。それでも中堅の北岸が試合終了間際に胴突きを決めると、大将の中野が面突きで先取したまま相手に反撃を許さず、試合を決定づけた。
三回戦の相手は昨年の王者である立命大。優勝候補相手に果敢に挑んだ。先鋒の中野が胴突きを決め先制するものの、胴突き、面突きを奪われ敗北。試合後は「絶対に勝てないと思っていた相手に一個ポイントを取れたのは嬉しかったのでこれを糧にもっと強くなりたい」(中野)と振り返り、さらなる成長を誓った。続く和田、北岸も敗れ、3回戦敗退。ベスト8という結果で終わった。
今大会で引退を迎えた4回生。「来年は自分たちの結果を超えてほしい」(中森)。想いは後輩たちに託された。「引退される先輩方は先輩の理想像そのものだった」(中野)。先輩の背中を追いかけ、成長してきた後輩が託された想いを胸に新たな一歩を踏み出す。 (文責・黒田周良、若松晏衣、撮影・若松晏衣)