9月18日、東大阪市花園ラグビー場第Ⅱグラウンドで2022ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第1節が行われた。立命大と対戦した同志社は、15-19というスコアで惜敗。「自分たちの流れに乗っていけなかった」(大森・商4)。チャンスを生かしきれず、黒星発進の開幕戦となった。
試合の立ち上がりで先制点を挙げたのは立命大だった。前半4分、ラインアウトモールから相手SHにサイドをつかれ、大きくゲインされる。そこから右大外に展開され、トライを許した(0-5)。
しかし、紺グレも反撃を見せる。前半14分、立命大のノットロールアウェイから迷わずスクラムを選択。CTB大槻からSO大島(スポ1)へパスをつなぐと、最後はFB大森(商4)が1対1の場面でハンドオフ。インゴールへねじ込み、逆転トライを挙げた(7‐5)。
続く同18分、立命大のスクラムからのアタックでFB大森がナイスタックルを決め、立命大のオーバーザトップを誘発。好機をつかみ、SH藤田(商2)がペナルティゴールに成功する(10‐5)。勢いに乗りたい同志社だったが、ペナルティが重なり、自陣での攻防が続く。そして同32分、自陣5mスクラムから、鋭い角度からのアタックでギャップを突かれて失点(10‐12)。その後はセットプレーが続くも、得点につながらず、スコアは動かないまま前半を折り返す。
後半は同志社のキックオフから再開した。後半4分、敵陣ゴール前で、立命大のコラプシングからクイックスタート。最後はSO大島からWTB芦塚(社3)、WTB岡野(商3)へとパスをつないでトライ(15‐12)。同志社が流れをつかんだ。
さらに同6分、立命大のキックオフからSH新和田(社4)がラックサイドを突き一気に敵陣へビッグゲイン。オフロードでボールをつなぎチャンスメイクする。しかしボールをつなぎ切ることが出来ず流れを絶ってしまう。そこから15分間は拮抗した試合運びが続いた。
同22分、自陣22m内での立命大のラインアウトからモールを形成され、うまくコントロールされる。そのままインゴールまで運ばれ、逆転を許してしまう(15-19)。
トライを奪われても同志社が流れを渡さず懸命に戦った。だが、敵トライ目前まで攻めたものの、ペナルティで取り切れない。両者一歩も譲らない一進一退の攻防が続き、試合が終了。15-19で初戦を落とした。
白星でリーグ戦初戦を終えることは出来なかったものの、まだ全国大学ラグビー選手権大会出場の切符を得るチャンスはある。試合後ゲームキャプテン梁本(社4)は、「負けられないということもあるので、本当に死ぬ気で関西とりに行くというところは変わってない。来週から立て直してしっかり1戦1戦勝って、日頃応援してくれている人たちに恩返しできるように頑張ります」と次戦への気持ちを意気込んだ。全国大会への切符をつかみ取るために1週間後の関大戦へ向けて気持ちを切り替える。(文責・吉本光之介、撮影松井麻衣、番匠麻衣)
【試合後インタビュー】
◯宮本監督
Q.春負けた立命大ということで、どのような特別な思いで準備をしてきましたか?
ーー僕というよりは、学生の方が特別な思いを持っていたと思います。本当にもう叩き潰すという思いでやっていたと思います。
Q.ゲームプラン、今日のテーマは?
ーーフィジカルの部分で負けないということ。フィジカルのバトルのところでゲインラインで負けないということ。
Q.ハーフタイムで話されたことは?
ーー前半目で追ってたので、目で追うなとは言いました。
Q.メンバー選考が春とは違うと思うんですけど、今回はどうですか?
ーー前回は怪我人が多い状態で、今回は怪我人が戻ってきてベストな布陣がとれたと言う感じです。
Q.今日はスクラムを選ぶシーンが多かった気がするんですけど、何か意図はありましたか?
ーー今日はスクラムが有利だったので、こういう選択を取りました。選手が考えてるところは分からないんで、これから選手とも振り返りたいと思います。
Q.風の影響もありましたか?
ーーもちろん風の影響もあり、でもスクラムを重点的に練習してきて、選手たちに自信があったことで出た選択だと思います。
Q.先週あたりにサントリーさんと練習したと聞いたのですが、何か実感とか、効果ありましたか?
ーースキルのところのとか、特別なことももちろん、細かい部分が大事だということが学べた東京遠征だったと思います。
Q.意気込みをお願いします。
ーーあと全部勝つしかないので、そのために明日から勝つための準備をしていきたいと思います。
○主将LO梁本
Q.夏の間に強化してきたこと
ーーセットプレーとブレイクダウンを強化しました。
Q.立命大に対しての対策
ーー立命大の情報がない中での試合だったのですが、自分達にフォーカスを置いて、自分達がいかに立命大に対してやったきたことをやれるかというところを意識してました。
Q.今日の試合の総括
ーー細かいところですがブレイクダウンでも、1人目のキャリーでも、タックルでも、今日は精度が少しずつ悪くて、それが相手に勢いを与えてしまったのかなと感じています。
Q.試合の収穫点
ーーセットプレーのスクラムに関しては春に上手くいかなかった部分を克服できていたと感じています。
ただ、今日は風が強く、ラインアウトの選択をしなかったので、ゲームの組み立てをこれから見つめ直さないといけないと思いました。
Q.主将として今日の試合を振り返ると
ーー全然だめでした。みんなのために体を張ったプレーを1つでもしたかったのですが、自分がミスした分、チームに影響してしまってみんなのことを固くしてしまいました。反省して来週はしっかり勝ちます。
Q.初戦として試合を振り返ると
ーー開幕戦ということもあって、どうしてもふわふわしてしまうので、絶対気を引き締めて頑張ろうとみんな分かっているのですが、どうしても緊張してしまって固くなってしまっているところが多かったです。
なので、それを上回生がいかに引っ張っていけるか、というところで自分も含めて引っ張っていけなかったのが後輩に対して悪いなと思っています。
Q.次戦への意気込み
ーー負けられないです。本当に死ぬ気で関西取りに行きます。来週から立て直してしっかり1戦1戦勝って、日頃応援してくださる人たちに恩返しできるように頑張ります。
◯副将CTB西村(商4)
Q.公式戦復帰戦がAリーグ初戦ということで、どういう気持ちで臨んだか
ーーまず開幕戦何がなんでも勝つという気持ちできました。また、リザーブだったのでチームの状況を理解してプレーすることを意識しようと思っていました。後半から入って、最初は流れを引き戻すプレーができたかなと思います。
Q.今日の試合を振り返って(副キャプテンとして/チームとして)
副キャプテンとしては、トライまであと少しのところでミスをしてしまって、申し訳ない気持ちです。チームとしては、風上をうまく利用できず、守りに入ったプレーをしてしまった結果が前半でした。後半ボールを動かそうとしていい形で入れたのですが、要所要所のブレイクダウンで受けてしまい、いいテンポが出せずターンオーバーされることが多かったのが課題です。
Q.今日の日の今日の試合は100点中何点か、その理由
20点
ーー個人的にフィジカルは去年よりもよくなっていて、怪我をして落ちていたプレーの感覚も戻ってきたと感じました。その点はよかったです。しかし、リーグ戦は結局勝つか負けるかなのでこの点数です。
・今後に向けて意気込み
ーー初戦は落としてしまいましたが、今から自分たちがやることは一戦一戦しっかり勝っていくことなので、日々目の前の試合に全力を注いでいきます。
○FB大森
Q.試合の総括
ーー開幕戦で絶対に勝たないと行けない試合で負けてしまい、チームとしてはどうしていこうかというところです。あと6戦勝っていこうと前を向いて進んでいくしかないです。
Q.今日の敗因は
ーー自分達の勢いに乗れるときにチーム全体として盛り上がりきれず、自分たちの流れに乗っていけなかったところです。
Q.前半のトライを取り切って
ーー用意してたプレーで、練習通りできたと思っています。
Q.PGにつながるタックルを振り返って
ーーフルバックで裏を守るポジションだけど、あえて前に行って強いタックルをするようにという監督の期待に応えられられたと思います。
Q.次戦への意気込み
ーー前を向くしかないのであと6戦勝っていきたいです。