スキー部
HEADLINE

【スキー部】男女ともに準優勝で幕下ろす

第94回全関西学生スキー選手権大会


 3月1日〜5日、野沢温泉スキー場(長野県)で第94回全関西学生スキー選手権大会が行われた。女子は11連覇、男子は1部昇格を目標に挑んだものの、王座につくことはできず、男女ともに準優勝で幕を閉じた。

 1日目はアルペンGS第1戦(学校対抗戦)、クロスカントリー女子1部10㌔フリー(学校対抗戦)、男子2部15㌔フリー(学校対抗戦)が行われた。アルペンとクロスカントリーともに学校対抗戦であり重要な初日。湿気が高く固まりやすい雪で、好条件とは言えない中行われた。女子はアルペンGS1本目は、鈴木(新社2)が9位、前アルペンチーフ森口(法卒)が10位。「GSは得意だったから優勝したかった」(森口)。後続も勢いに乗ることができず、ポイントゲッターはまさかの2人に止まった。2本目は天候不良のためキャンセルとなり、1本目の順位がそのまま反映。クロスカントリーでは渡邉(商卒)が2位でフィニッシュ。アルペンとクロスカントリーともに京産大28点差をつけられ、関西優勝へは厳しいスタートとなった。一方、男子はアルペンでは出場選手5人中4人がポイントを獲得。またクロスカントリーではルーキー二宮(新経2)が、2位と8分30秒以上の差をつけフィニッシュ。「優勝できて嬉しいが、1部を合わせると13位とかなのでまだまだ1部で戦えるレベルではないと感じた」(二宮)。龍大がGSにおいて1位〜4位までを独占したため、大差をつけられたものの、まだ優勝を狙える位置につけた。

2位と圧倒的な差をつける二宮

 2日目は、アルペンGS第2戦(チャンピオン大会)、クロスカントリー女子1部5㌔クラシカル(学校対抗戦)、男子2部10㌔クラシカル(学校対抗戦)が行われた。アルペンは、この日も天候不良のため1本のみのレースに。チャンピオン大会のため、学校対抗にはポイントが加わらないレースだったが、女子は森口が8位入賞を果たし、昨日から2つ順位を上げた。「チャンピオン大会で失うものも何もないから、思いっきり行くしかないと思って挑んだ」(森口)。男子アルペンは宮本(新生命3)が15位でフィニッシュ。1部の選手もいる中で好タイムを残した。一方のクロスカントリーでは学校対抗のポイントに加算されるレース。「ちょっとでも上の順位を取らないといけないという状況だった」(青谷)。雪がちらつく中行われた女子1部5㌔クラシカルでは渡邉が意地の滑りを見せる。持てる力を出し尽くし2位と8秒差でゴールした瞬間倒れ込んだ。近藤、青谷もそれぞれ3位と4位につけポイントを獲得。男子2部10㌔クラシカルでは、前日に続き二宮が他を寄せ付けない滑走で1位に輝いた。

安定感のある滑りを見せる宮本

 3日目は、アルペンSL第1戦(チャンピオン大会)、クロスカントリーフリースプリント(チャンピオン大会)が行われた。アルペンとクロスカントリーともに学校対抗の得点には加算されないレース。アルペンは明日の学校対抗のSLで結果を残すべく挑んだ。アルペンでは森口が9位、鈴木と松尾季(新法3)が12、13位と並び、明日への期待を高めた。クロスカントリーは短い距離を走るスプリント競技。女子は近藤(新商3)、渡邉、青谷(新商4)がA決勝に残り2、3、5位でフィニッシュ。男子は二宮が目標としていた準々決勝を果たし18位で終えた。「1番苦手な種目だけど、来年に向けて課題を克服したい」(二宮)。

旗門を通過する森口

 4日目は、アルペンSL第2戦(学校対抗戦)が行われた。女子は前日終了時点で18点差。緊張感が漂う中、1本目がスタート。森口は苦手としていたSL競技にも関わらず4位につけ、松尾季は8位、橋詰(新法4)は10位とポイントを獲得。しかし市田(商卒)と鈴木はDNFとなり、2本目へ進めるのは3人となった。2本目では松尾季が3秒以上タイムを縮め6位に浮上。初の表彰台へ上がった。京産大とのポイントの差を縮めるも、6点差をつけられ4日目を終了。最終日のリレーで1位で帰着すると仮定しても、優勝は不可能となった。
男子1本目は上位を龍大が独占する中、3位に宮本、6位に西村(経卒)と負けじと同志社の選手が表彰台に食い込む。「1本目は失格になったら全部終わりだというプレッシャーもあって結構守りに入ってしまった。でも2本目は切り替えて攻めの姿勢を見せれたと思う」(西村)。2本目、大学最後のレースとなった西村は、勢いよくスタート。テンポに乗ってコーナーを曲がると、順位を1つ上げフィニッシュした。

 最終日は花形競技であるクロスカントリー女子1部リレー、男子2部リレーが行われた。男女ともに優勝は消滅している中行われるレース。朝1番に女子のレースが行われた。第1走は近藤。初日のレースを制した江村(京産大)に43.9秒差をつけられ、新主将・青谷にタッチ。「(渡邉)ななさんにちょっとでも楽な状態に滑ってもらえるように」(青谷)。0.8秒の差をつけ、1位で渡邉につないだ。アンカーとなった渡邉は安定感のある滑りをみせ、1位で会場内に姿を見せる。最後のコーナーで部旗を受け取り、笑顔でゴールした。

 一方男子は、アルペンの選手が2人出場し4人で挑んだ。「1部には上がれないけど、やるんだったら絶対勝とうって全員思ってた」(西村)。普段専門としない競技だが、チームのためにと心一つにレースの火蓋を切った。第2走終了時点で、名古屋大に2分46秒の差をつけられ第3走者の二宮にわたる。「約3分差と聞いて結構絶望していた」(西村)。しかしここで二宮が2部王者の意地を見せる。他の選手が5㌔を17分以上で走る中、14分22秒9をマーク。名古屋大と僅か1.6秒差でアンカー・西村につないだ。走り始めた西村は瞬く間に守屋(名古屋大)を追い抜きトップに躍り出る。「さすが4年生という感じ。頼りになる」(二宮)。2位に7分12秒4の差をつけリレーを1位で終えた。

 男子は35点差で龍谷大に敗れ、女子は僅か3点差で連覇を逃した。仲間同士で思いを紡ぎ再び関西の頂点へ。新主将の青谷は、「競技スキーを楽しむことが王座奪還への近道」と力強く語り、王者返り咲きを心に固く誓った。

今大会で引退した左から森口、松尾遥(GC卒、渡邉、西村、市田

(文責・撮影:浅川明日香、渡邉柚果)

ページ上部へ