10月29日、園田学園女子大学(兵庫県)において、第40回関西学生ソフトボール新人戦が行われた。勝てば3試合の長丁場。同志社は3回戦まで進んだが、関大に敗北を喫した。
「1、2年生で連覇したいという気持ちで挑んだ」(江濱・スポ1)。初戦の相手は武庫川女大Bチーム。この日、先発を務めたのは櫻田(スポ2)。立ち上がりから力強いピッチングで相手打線を寄せつけない。その後入口(社2)が継投し、途中ランナーを出すも要所で抑え、5回まで無失点を記録した。
一方の打線は、3回に瀧川(スポ2)が右中間に届く三塁打を放ち、会場を沸かせる。「この新人戦で自分にとって一番の瞬間だった」(瀧川)。続く大迫(社1)と日紫喜(商2)が四球で出塁すると、無死満塁の好機を作り出す。ここで江濱が相手のエラーを誘い、2得点を挙げた。「自分でランナーを返したいという気持ちが強かった」(江濱)。まだまだ同志社打線の勢いは止まらず、関と妹尾(スポ1)の内野安打で2人が生還。この回一挙4点を追加し、相手を大きく引き離した。「ストライクボールはどんどん振っていくテーマで臨んだ」(鈴木・社3)。5回で相手に1点を返されるも、7回で江濱の三塁打が光り、同志社も1点を挙げる。
5-1で残すは相手の最終攻撃。ここで試合は思わぬ展開に転ぶ。内野安打を許すと、ライトに伸びるヒットを浴びる。続けて四球で満塁のピンチを招いた。二遊間のヒットで1点が入ると、その後レフト越えの二塁打で3人が生還し、まさかの4点を追加される。終了間際で守備に隙を許し、5-5の同点。90分ゲームのため、抽選勝ちにより2回戦を決めた。
2回戦の相手は大阪国際大Aチームで同志社は後攻。この試合も先発は櫻田で2回から4回まで打者3人に抑える。その後も相手に2塁すら踏ませない安定した投球。「ピッチャーが3人しかいない中で抑えて、打撃に良い流れを持ってきてくれた」(江濱)。守備陣を援護したい打線は4回、江濱が左中間を抜けるヒットで3塁に進塁、続く関の適時打で先制点を挙げる。
しかし6回に右中間スリーベースヒットを浴び、勢い止められず1点を返され同点に(1-1)。その後、三塁までランナーを走らせるも得点に繋げられず試合はタイブレークにもつれ込む。何としても2回戦を突破したい同志社は反撃に燃える。7回で相手に追加点を許すも、伊藤(商1)の安打で田中(法2)が生還。日紫喜のレフト前ヒットから江濱のサヨナラタイムリーで勝利し、3回戦へ駒を進めた。
3回戦は関大と対戦し、同志社は後攻。先発は櫻田、疲れを見せない力強い投球で得点圏まで相手打線を寄せつけない。拮抗(きっこう)した展開を切り抜け、先制点を挙げたのは同志社だった。2回、センター越えのフェンスまで届く伊藤のヒットで二塁に進塁。その後田中がバッターボックスに入ると、打球は内野安打となる。ここで瀧川のセンターフライで伊藤が生還。
このまま点差を引き離したいところだが、守備陣に疲れが見え始め、失策が絡む。4回表でレフト左に落ちる二塁打からエラーが重なり1点を返され同点に(1-1)。この回で巻き返しを図るも、三塁からあと一歩が繋がらない。ベンチからは「みんなで1点!」と声援が上がる。
しかし、両者譲らず試合はタイブレークへ。ここで追加点を決めたのは関大だった。相手のセンターに伸びるタイムリーヒットが決定打となり、残す同志社の攻撃。打撃陣は相手投手に抑え込まれ、2-1で敗退した。
「相手ピッチャーのテンポが速い中で自分の間をどれだけ作れるかが課題」(江濱)。1、2年生が主軸となって出場したこの新人戦は、三回戦敗退に終わった。初めてのポジションやペアでプレーする中で、コミュニケーションも重要になる。これから長い冬を越え、春リーグに向けて練習に励む。(文責・岡本和香、撮影・小野理紗)