第59回全日本大学男子ソフトボール選手権大会
9月7日〜9月9日、岩瀬スポーツ公園ソフトボール広場(富山県)にて第59回全日本大学男子ソフトボール選手権大会が行われた。初戦は対立命大、ベスト8決定戦は対高経大、準々決勝は岐阜聖徳大、準決勝は対中大、決勝戦は対日体大と戦った。決勝戦では0ー1で惜しくも敗れた近藤組。優勝はできなかったものの、目標であったベスト8をはるかに越えた準優勝を掴み取り、近藤組は笑顔で終幕した。
初戦は対立命大。先発を任されたのは高橋。2回、安定した投球で3者凡退に抑えるとその後もコントロールを乱すことなく好投を続け完封した。 「ボールの高さを意識して、しっかり打たせるところは打たせて、三振とるところは三振をとるようにした」(高橋)。
打撃陣は初回から動きを見せる。藤井が安打でチャンスをつくり、西が犠牲フライで走者を進めると園座の投ゴロの間に先制点を挙げた。「いい形で攻撃ができた」(近藤)。その後は得点圏にランナーを進めるも後者が断たれ、得点には至らず1ー0で試合終了。僅差で勝利を収めた。
ベスト8決定戦は対高経大。先発を任された高橋に代わり4回から山本がマウンドに立つ。4回裏、二塁打を放たれ 1死二塁。その後、拙守と制球の乱れにより、 3失点を許す。
一方、攻撃では打線が火を噴く。2回裏、圓座が四球で出塁すると、山本が安打を放ち、さらに相手守備の失策が重なり2点を先制した。3回裏、打席が回ってきたのは藤井。大きく振り抜いた打球は右中間を破る三塁打となり、攻撃の流れを作る。続く西がヒットが放ち、1点追加。さらに圓座の安打で一死一二塁のチャンスを作ると近藤が死球で満塁。その後は押し出しで5点を追加し、この回一挙6得点を得てさらに点差を引き離した。
迎えた6回裏では、高橋、高井、近藤の連打で3点を奪い、10ー3で試合終了。近藤組の目標であったベスト8の目標を達成し大勝を収めた。
準々決勝は対岐阜聖徳大。先発を任されたのは高橋。初回からいきなりピンチを迎える。相手1番、2番の連打を浴び、無死一二塁。しかし、高橋の粘り強いピッチングで後続を3者連続三振で無失点に抑え込んだ。「三振を取れてよかった」(高橋)。
5回まで得点を与えず無失点に抑えた同志社だったが、6回表、2者連続安打を許し、続く犠牲フライを放たれ一点を献上した。窮地を招くもその後は高橋の好投が続き、相手に追加点を与えなかった。
一方の打線。「チャンスを広げようと座席に入った」(近藤)。2回裏、圓座、近藤の連打で1点を追加するとさらに辻がセーフティバントが相手のエラーを誘い2点目。3回裏、藤井が安打を放ち出塁すると、圓座が犠牲フライを放ち、1点を追加する。さらに5回裏、先頭打者の西が初球を捉え、中安打で塁に出ると、高橋のセーフティバントを放ち好機を演出。さらに相手のミスが重なり1点を追加した。3点をリードして迎えた6回裏。辻がエラーで出塁すると代打の石田が安打を放つ。続く西がスリーベースヒットを放ち2点を追加する。打線がつながり7ー1で白星を掴み、準決勝進出を果たした。
最終日には準決勝と決勝が行われた。興奮さめやらぬまま迎えた中大との準決勝。「流れを一気に持ってこれた」(近藤)。2回に山本が死球で出塁すると、そこから牧、藤井、高橋の適時打により6点を先制する。4回からは山本がマウンドに上がり4点差に縮められるも、そのまま逃げ切り6―2で勝利。ついに決勝戦へと駒を進めた。
決勝の相手は過去32回の優勝経験がある日体大。1回、2回と走者を出すも、高橋の粘投で無失点に抑える。
しかし、3回に2死から四球と盗塁を許すと、相手4番の二ゴロが際どい判定で内野安打となり、二塁走者が本塁へ生還。ロースコアの試合展開が予想されただけに、痛い先制点となった。一方の攻撃は、初回から6者連続三振を取られ出塁することができない。3回に牧からチーム初ヒットが出るも、後続が断たれた。その後は高橋がスコアボードにゼロを並べるも、攻撃陣が得点することができず試合終了。2安打に抑えられた同志社は、0―1で黒星を喫した。
インカレ2位という快挙を成し遂げた近藤組。「準優勝という結果で終われてうれしい」(近藤)。ベスト8を目標に戦ってきたこの1年を大きく上回った結果で終えた。次なる目標は関西リーグ制覇。悲願を達成するべく、牧組が幕を開ける。(撮影・文責 栗林真菜、小野里律子)
○インタビュー
――同期へメッセージ
近藤「圓座は高校も一緒で小学生から知っててずっと1番仲いいんですけど、ソフトの実力は3人の中で1番あるんで、プレーで引っ張ってくれていたかなと思います。ありがとうございました。
鶴田は最後試合に出すことができなかったんですけど、ベンチからの声かけとかいろんなことをやってくれて、サポート面だったり色々してくれて、自分たちと下との繋がりをしっかり保ってくれてよかったです。
あゆみは小学校1年生から知ってるんで幼馴染なんですけど、ちゃんとマネージャーを辞めずに4年間やってくれたことが俺は嬉しいです。」
圓座「寿哉は最後キャプテンとしてやってくれて、新島の時から、中学高校から一緒だったんですけど小5から知ってて、その中で最後キャプテンやるって言ってくれて、本当にしんどいことたくさんあったと思うんですけど、その中でもやってくれてありがとうっていう感じですね。
鶴田は途中から今出川で一緒で、ちょくちょく一緒に帰ったりして、その中でソフトしたり、就職活動の話したりと、自分がしんどい時にも鶴田に相談したりしてて、ほんとに支えになったな、心の友だという感じですね。
最後にあゆみはマネージャーとしてほんとにやってくれて、あゆみは中学からずっとマネージャーで、ずっと最後までやってくれて、選手でもあんな早起きするの辛いのにもう、いつでもプレーできるようにマネージャーが早く来て、毎日のように来てくれて、ほんとにありがたい存在だなという風に思って、卒業引退するんで、その3人に会えなくなると思うんですけど、あんまり。各々頑張っていただきたいですね。」
鶴田「寿哉は俺らの代の人数少ない中、キャプテンとしてしっかり引っ張っていって、多分寿哉がキャプテンだったからこそ、あいつ中心に話し合いして、しっかり引っ張ってくれて、頼りになる男だったと思います。
圓座はちょっと面白い人間というか、すごい変わった人だったと思うんですけど、同じ今出川っていうこともあって時々喋って帰ったりして、自分も割と相談乗ってもらったりして、気が楽になった部分もありました。最後も4番でDPとして活躍してくれてたんで、すごいかっこよかったです。
中山さんはあまり正直喋る機会がなかったけど、一生懸命そのマネージャーとしてやってくれてた姿はしっかり見てたし、ほんとに支えてもらってありがとうっていう気持ちですね。」
――後輩へメッセージ
近藤「目標をインカレ優勝とか言うと思うんですけど、結果なんか別に自分はいいかなと思ってるんで、その1年間で結果もちろん大事だけどみんなが成長できるのか期待をしています。」
圓座「理央がいて、その他の人たちもみんな活躍して今回準優勝まで行けたんで、 来年はほんとに自分たちの目標どこにするかは知らないですけど、目標達成できるように頑張っていただきたいです。」
鶴田「後輩には、もちろん今回インカレで2位という結果が達成できたのはもちろん後輩の力もあってたと思いますし、 今後の高い目標に向けてやっていくと思うんですけど、まずは1個1個の課題を潰しながら、近くの秋リーグに向けて頑張っていってほしいと思います。鶴田親衛隊へはベンチの売り上げ隊として頑張ってほしいっていう気持ちです。自分がソフト生活を通して何か頑張ったなって思えることが1つでも作ってもらえたら嬉しいですし、チーム引っ張るってプレーだけじゃないと思うんで、挨拶の面とかいろんなことでチームって引っ張れると思うんで、そこで何か1つでも誇れるものがあったら、誇れるものができたらいいと思います。」
スタメン
1 藤井(三)
2 西(左)
3 高橋(投)
4 圓座(DP)
5 近藤(一)
6 山本(右)
7 上野(捕)
8 辻(遊)
9 牧(ニ)
FP 高井(中)