9月7~9日にかけて、尼崎市ベイコム総合体育館(兵庫県)で令和4年度関西学生卓球秋季リーグ戦が行われた。7戦7勝と完全勝利を収め、リーグ優勝を果たした。
リーグ後半戦の初戦の相手は関学大。1番手を任せられたのは本井(スポ2)。第1ゲーム目から攻めの姿勢で相手にペースを渡さない圧巻のストレート勝ち。チームを鼓舞する勝利を収めた。2番手は原田(商2)。両者、譲らぬ攻防を繰り広げ、勝負は5セット目までもつれこむ。「接戦時はより1本1本を丁寧に打ち、相手より粘ることを意識した」(原田)。5セット目を持ち前の粘り強さで勝ち切り、3-2で白星を挙げた。
完全に勢いに乗った同志社は、その後の松島(社3)が3-1、山本(商4)・原田ペアのダブルスも3-0で勝利を飾る。5番手で登場した山本は長いラリーで相手のペースを崩す。甘いボールが来た時に放つ強烈なスマッシュで点を重ね、3-1で白星をあげた。竹村(商1)も続き3-1で勝利し、最後は三浦(商3)が3-0のストレート勝ちでこの試合を締めくくった。
結果、7-0で同志社が圧勝し、リーグ後半戦幸先の良いスタートを切った。
2戦目の相手は立命大。1回生ながら1番手を務めた竹村。1ゲーム目からデュースになる白熱したゲームを展開したが、惜しくも1-3で敗北を喫す。2番手の本井は終始相手を圧倒し、ストレート勝ちを収める。勝敗を1-1とし、ゲームを振り出しに戻す。3番手の原田も続き、3-0で勝利。
2-1で迎えたダブルス。第1、第2ゲームを勝利するも、その後の第3、4ゲームを落としてしまう。緊張感が漂う中、「1セット目の気持ちで戦うことを意識し、新たに気持ちを入れ替えて5セット目に挑んだ」(山本)。何度も窮地に追い込まれながらも、粘り強さを発揮し5セット目をものにした。その後の松島が3-0、6番手の山本も3-0で勝利し、三浦に繋ぐ。「以前負けた相手だったので、絶対リベンジするという気持ちが強かった」(三浦)。その言葉通り、因縁の相手にストレート勝ちを収め試合を締めた。
結果、6-1で同志社が勝利を飾った。ここまで全勝で来ている同志社。リーグ連覇まで後1勝。チーム一丸となって、最終戦に挑む。
リーグ戦最終日、同志社と同じく全勝で勝ち進んでいる神戸松蔭女大との頂上決戦が行われた。先月のインカレで神戸松蔭女大に敗北し、ベスト4入りを逃した同志社。「負けてから1ヶ月間、神戸松蔭女子学院大学との決勝戦の場で勝ち切るというのを目標にしてきた」(山本)。雪辱を果たし優勝を手にするべく、最終戦に挑んだ。
緊張感が漂う中、1番手で登場したのは竹村。ラリーから上手く攻撃の流れを作り、終始攻めの姿勢でストレート勝ち。チームにいい流れを呼び込み、2番手の原田へと繋げた。原田の対戦相手は格上選手で、なおかつシングルで一度敗れたことがある相手。しかし、決して怯むことなく、着実に点を積み重ね、3-1の粘り勝ちを収めた。「シングルだったら勝てていない。団体でみんなが応援してくれていたことと、4回生のために絶対勝つという強い気持ちがあったから勝てた」(原田)。
強豪相手に序盤から2点を奪い、さらにチームの士気は高まった。その後、本井が相手選手の勢いにのまれ0-3で敗北。続くダブルスも激戦を繰り広げたが、2-3で惜敗した。両者譲らず、5番手の山本と6番手の松島の番が回ってきた。山本は第1、2ゲームともデュースにもつれこみ、激闘するもストレート負けを喫す。一方の松島が3-0で圧勝。3-3で並び、最終番手まで勝敗が決まらないという展開に。勝負の行方は、残す7番手の三浦に託されることとなった。
プレッシャーがかかる中、試合が開始した。第1ゲーム目、点の取り合いが続き、三浦が先制点を入れる。続く第2ゲームも制し、迎えた3ゲーム目。ペースを取り戻してきた相手が、4-11で三浦を突き放し、白星を奪取。何としてでも抑え込みたい4ゲーム目、激しい攻防を繰り返し、デュースにもつれ込む。しかし、三浦の鋭いスマッシュに相手が返球できず、2点連続で点が入る。結果12-10で白星をあげ、勝利をつかみ取った。
4-3で神戸松蔭女大に勝ち切り、リーグ優勝、そして春に続きリーグ連覇を達成した。
リーグ優勝を部の目標として掲げてきた山本組。「14人全員で優勝する」。山本は幾度となくこの言葉を口にしていた。部員みなが1つの目標に対し、それぞれの形で向き合い続ける。それを成し遂げることが出来たからこそ、リーグ優勝の夢が実現したといえるだろう。
今リーグを持って山本組は終幕する。しかし、彼女が築き上げてきた精神は次の代へと受け継がれ、チームはさらなる成長を遂げるに違いない。関西王者として君臨する彼女たちの新たな戦いがまた幕を開ける。(駒嶺錬・西村早智)