WEB企画
WEBPLAN

~主将セレクション2024~ 【ヨット部】「力」を合わせて、最高の「舞」台まで「駆」け抜ける

 昨年惜しくも全日本インカレを準優勝で閉幕したヨット部。明後日からは同志社ウィークが控えている。合宿の合間に、主将・西尾、副将・山田、山﨑が取材に応じてくれた。

――西尾さんが対談相手にお二人を選んだ理由

西尾「今年の同志社大学体育会ヨット部の目標を達成すべく、必要なメンバーとして選ばせていただきました」。

――他己紹介をお願いします。

西尾「山田海統は470級のクルーをしてまして、2回生の頃からずっとインカレに出続けていて、未経験者ながら470級チームを引っ張ってもらっている1人です。山﨑は、1回生の頃からずっと女子インカレを優勝していて、今年勝つことができれば、同志社としては4連覇になりますし、山﨑としては3連覇になるので、女子インカレの総合優勝、完全優勝にも必要なメンバーだと思っております」。

――山田さんはなぜ、大学からヨットを始めようと思ったのか

山田「最初は高校のときの先輩がヨット部にいて、「新歓来てね」みたいな感じで、実際に乗ったら爽快感を感じて、やろうかなって思って始めました」。

――同志社大学ヨット部に入った理由

西尾「今の監督からお声がけしていただいて、これまでの実績も踏まえて、同志社大学がいいかなって思って入学しました」。

山﨑「地元のヨットのクラブチームの先輩が、同志社体育会ヨット部の先輩で、その方がちょうど優勝されたときに同じクラブでやっていたので、身近な先輩が同志社にいるっていうことで選びました」。

山田「僕は新歓ですね」。

――経験者だから語れるヨットの魅力

山﨑「自然を相手にしているスポーツなので、最後まで何があるか分からなくて、負けている状況でも、風が自分のところに入って勝てるっていうこともあるので、最後までわからないところが楽しいのかなって思います」。

西尾「ヨットレースとしては、スナイプという艇種の特色かもしれないんですけど、長年やられている方と、大学から始めて4年目とか3年目の人たちがレースしても意外と同じようなところを走れるというか、長年やっている方と身近で一緒に走れることが大学でのスナイプという競技の魅力です。ヨットの魅力としては、今日みたいに風が強い日とかに爽快感を得られるんですけど、少しばかり恐怖心というか、そういったジェットコースター的な感覚が得られるところがヨットの楽しさだなって思います」。

山田「他のスポーツと違うのは、戦術とか戦略が大事かなっていう、それをもろに感じれるところかな。メジャースポーツは身体能力がとても重要ですけど、ヨットは頭使って、「ここ、こうやってみたらいいのかな」とか、船も道具を使うスポーツなので、道具も自分で手入れしたりっていうのが面白いですね」。

――お二人からみた主将。

山田「西尾さんは、結構ガッツで、パワーというか、やる気でグイグイ引っ張っていくみたいな感じで、みんなの気持ちの柱かなって思います」。

山﨑「後輩とかが困っているときに、なんだかんだ助けてくれる優しい先輩です」。

――主将としてチームに関わるときに意識していること。

西尾「特に、3年生までと変えてはいないんですけど、人前で喋ることが得意ではないので、行動面でしっかり引っ張っていければいいかなって思って、トレーニングだったり、練習中でもしっかりと前を走ったり、みんなの目標とまではいかないけれど、支えになれればいいかなって思って、活動しています」。

――昨シーズンを振り返っていかがでしたか。

山田「昨シーズン、僕は全日本の、学生の個人戦で優勝したんですけど、めっちゃ良いシーズンでしたね。でも、団体戦は準優勝で終わってしまって、もう一個届かなかったっていうのが悔しい。なので、良いと悪いの半々ぐらいのシーズンでしたね」。

山﨑「一昨年に引き続いて、女子インカレのスナイプ級で優勝できて、今年は総合優勝っていう形で終わることができて、それはすごく良かったんですけど、団体戦の方で、スナイプクラスも準優勝、早稲田に負けてしまったので、今年頑張りたいと思っています」。

西尾「昨年はあまり自分としては満足いっていなくて、個人戦、学生の個人戦の方でも、一昨年よりも順位を落としていますし、去年のインカレでは、一昨年の自分の成績よりは良くはなっているんですけど、やっぱりチームとして、一個人としてみんなの期待に応えられなかったのが、昨年のシーズンの心残りです。なので、今年はみんなの期待に応えられるような走りができたらなって思っています」。

――新体制になって、4ヶ月ほど経ちますが、今後どのようなチームにしていきたいですか。

西尾「まずは、一つ一つ小さなことを確実に積み上げていけるチームがいいかなって思って、いきなり全国優勝だったり、「早稲田に勝つ」だったりは言えないので、身近な小さな課題を一つ一つ潰していけるようなチームにしていきたいと思っています」。

――それぞれが思う、同志社ヨット部の強み。

山田「今年の470級チームは、今まで飛び抜けたエースが1人いて、それにみんなベンチマークして頑張るみたいな感じだったんですけど、今年は飛び抜けた戦力はいない代わりに、全ての艇が拮抗していて、部内の競争が多分入部して以来、一番激しいのかなって思って。それが相乗効果になって、どんどん上手くなれるっていうのが強みかなって思っています」。

西尾「スナイプチームに関しては、今、去年のエースが1人、圧倒的な成績でインカレ終わったんですけど、その人が抜けてしまって、あとはコーチの方が2人辞めてしまって、今、コーチもゼロで、エースも、あまり走る人もいないという状況の中で、強みとしてはみんな、知識力というか、欲求があって、しっかりと何事に対しても「これ何なの」っていう疑問を持った状態で活動できているのがうちのチームの強みかなって思っています」。

山﨑「新体制になって、今まで下級生とかがやっぱり、インカレ終わってからようやく、本格的に全員がヨットに乗れるように、練習にバリバリ参加するようになったんですけど、その後輩たちが高いモチベーションで練習してくれることで、いい刺激をもらいながら、みんなで活動できているっていうのが良い点だと思います」。

――今シーズンの個人目標をお願いします。

山田「今シーズンは去年に引き続き、個人で優勝目指して頑張りたいっていうのと、やっぱり、470級チームはずっとスナイプチームに引っ張ってもらって、みたいな感じがあるので、今年は470級チームが引っ張って、インカレ団体戦で優勝できるように。それで総合優勝に届けば良いかなって思っています」。

西尾「今年は主将として、全日本インカレ団体戦で、一番を走り続けるっていうのはあるんですけど、個人として、全日本というタイトルを全て取りにいこうかなって思っています」。

山﨑「今年は団体戦で優勝、自分がメンバーになって、ちゃんと前を走って優勝することと、女子インカレで優勝して3連覇を達成することと、全日本個人戦で入賞することです」。

――今シーズン、ご自身が楽しみにしている大会やイベントがあれば教えてください。

西尾「僕は全日本スナイプっていう、シニアの方からジュニアの方まで幅広い世代の方が出る大会なんですけど、その開催が地元の境港であるので、それが一番楽しみですし、一昨年、去年と、だんだん成績も上げてきているので、そこで自分がどんな成績を残せるのかっていうのを楽しみにしています」。

山田「僕は8月にある、全日本470っていう、これも社会人とか、プロ・アマ関係なくやる大会なんですけど、江ノ島、インカレが今年行われるところであって、前哨戦(ぜんしょうせん)みたいな感じなんで、そこで結果残せれば、チームに弾みがつくかなっていうのがあるので、一番楽しみです」。

山﨑「一番楽しみにしているのは、女子インカレで、葉山で毎年開催されていて、海面が江ノ島に近いので、琵琶湖ではあまり練習できないような波とかうねりの中で、大会とかができるので、それが楽しみです」。

――今シーズンのチーム目標。

西尾「そうですね、インカレの団体戦の方でスナイプ級チームが優勝するということをチームの目標にしています。全体としては、インカレの総合優勝で、女子の方がスナイプ、470級ともに優勝して、完全優勝するっていうことが目標になっています」。

――主将が今年大事にしたい漢字。

西尾「力舞駆(かぶく)」。

――「力舞駆」に込めた思い。

西尾「当て字になっているんですけど、チームみんなで「力」を合わせてインカレ総合優勝という最高の「舞」台を目指して、1年間全力で「駆」け抜けるという、チームスローガンを掲げていて、語源となったのは伝統武芸である歌舞伎の、元々が「かぶく」という意味で、常識に囚われない、っていうことをチームの意識というか、やっぱり、実際今までと同じことをずっとやっていても、優勝できなかったというのはあるので、今年は今までのチームの常識に囚われずに活動していくっていう意味で、「力舞駆」というのを採用しております」。

(沼野涼音)

(左から)色紙を持つ山田、西尾、山﨑

【プロフィール】

◆西尾将輝(にしお・まさき)

2002年7月12日生まれ。鳥取県立境高校出身。178cm。商学部新4年。スナイプ級ヘルムスマン。

今年度主将、スナイプ級チームリーダーを務める。

◆山田海統(やまだ・かいとう)

2002年8月30日生まれ。京都府・同志社国際高校出身。175cm。商学部新4年。470級クルー。

今年度副将、470級チームリーダーを務める。

◆山﨑彩加(やまざき・あやか)

2003年5月1日生まれ。静岡県・東海大学付属静岡翔洋高校出身。158cm。商学部新3年。スナイプ級ヘルムスマン。

ページ上部へ