~インタビュー掲載~ 【硬式野球部】同志社×立命大主将対談
◆特別インタビュー◆4月30日◆伝統の一戦を前に、ついに両校の主将による対談が実現。お互いのプレーへの率直な印象や新体制移行後、半年間の苦楽について語ってもらった。プロの世界を見据える彼らの野球に懸ける思いとは。ここでしか聞くことができないリアルな話を通し、リーグ屈指の実力者の核心に迫った。
――はじめに名前、生年月日、出身高校、野球を始めた時期
川久保 川久保瞭太です。2002年12月14日生まれで、桐蔭学園高校出身です。野球を始めたのは小学1年生の頃です。
竹内 竹内翔汰です。2002年8月29日生まれの創志学園高校出身で、小学校1年生から野球を始めました。
――2人の共通点
川久保 昨年の5リーグオールスターで一緒のチームになりました。
――お互いを認識し始めた時期と第一印象
川久保 認識したのは多分2年の時、竹内がリーグ戦で代打で出塁して、二塁来た時にちょっと話して認知しました。
竹内 僕は川久保を1年生から知っていて、1年生から試合で出たのを見てずっと川久保のことは知っていました。
――お互いのプレイヤーとしての印象
川久保 竹内はバッティング、やっぱり広角に打てるし、まっすぐ待ってても変化球への対応とか、そういうバッティングの技術は本当にすごいなと思って見ています。
竹内 僕より早く活躍しているので、シンプルにすごいなと思いながらずっと見ていて、同じフィールドで戦った時もしぶといバッティングをしてくるので、非常に守っていて嫌なバッターだなと思っています。
――今シーズンのお互いのチームの印象
川久保 去年抜けた選手が多分立命は多くて、全然まだ知らない選手がいっぱい出ているんですけど、打線に関しては、すごい振ってくるなというのを感じているので打線の怖さというのはすごいあるなと思います。
竹内 僕は同志社は何試合か見ていて、ピッチャーが非常に豊富で、去年からあんまり変わっていない選手がいっぱいいるので、その投手陣を打ち崩すのは少し難しいかなと試合を見て感じました。
――これまでになかった今年のチームの特徴
川久保 投手陣の安定感というのは、一昨年は結構良かったんですけど、去年にはなかったところだと思うのと、もう1つは長打が今季は結構出ているので、そこは今までの同志社にはなかったところかなと思います。
竹内 僕たちはフレッシュさかなと感じていて、元気があるチームかなという風には感じています。投手力も打撃力も去年と一昨年よりは劣るかなという風には全体的に見て感じるんですけど、やっぱ下級生が多い中4回生もいっぱいベンチ入って声を出してくれているので、非常にフレッシュで元気のあるチームかなと感じます。
――同立戦、立同戦の注目選手
川久保 ピッチャーの方は、髙木が1試合目取るか取らないのか結構大きいところだと思うので、そこのピッチングに期待したいなっていうのと、野手の方は堀内がすごい状態よくて、オープン戦からずっと打っているので、1番で出て足もあるので、そういったところで攻撃の起点になってくれたらいいゲームになるんじゃないかなと思います。
竹内 僕たちは、投手陣は長屋が注目で(4/30取材当時は)まだコンディション不良で試合は投げられてないんですけど、順調に回復もしてきているので、投げることができれば非常に注目していただきたいかなと感じてます。野手陣は岩間という左バッターに注目してほしいです。まだそんなにリーグ戦で特に目立った成績は出してないんですけど、なんて言うんですかね、僕と被るものがあってなんか僕の2回生の時を見てるような感じで、非常に親近感が湧いて結構教えているので岩間に注目してほしいです。
――相手チームで警戒している選手
川久保 立命はもちろん竹内。やっぱり中軸で竹内が打つか打たないかでチームの雰囲気も全然違うと思うし、そこにどうやって回すかというのが同志社としては課題になってくると思います。
竹内 僕たちももちろん川久保です。 川久保は打点を挙げるようなバッターじゃないと思うんですけどつないでくる、チャンスを拡大するのに長けている部分があるんで、いかに川久保にチャンスを広げさせないかというのは非常に大切になってくるかなと思うので、1番注意したいと思います。
――同立戦のイメージ
川久保 独特の雰囲気だったりとか、優勝が懸かっていて勝てなかったりとか、個人的にあまりいいイメージはないです。
竹内 他の試合よりお客さんが入るので、プレーをしていてとても楽しいです。立同戦は同志社が優勝懸かっていたら僕たちが阻止して、立命の優勝が懸かっていたら同志社に阻止されるという、嫌な組み合わせかなと思います。
――竹内選手は対同志社戦の成績が通算18打数8安打と打率は4割を超えているが意識していること
竹内 意識は特にしていないですけど、立同戦は楽しいので打てます。
――主将になって感じる大学3年間との違い
川久保 下級生の時からショートだったので、色々チームのこと考えてやってきたつもりではいたんですけど、いざキャプテンなってみたら、やっぱり下級生も結構多いので、チーム動かすのはすごい大変だなというのは感じています。
竹内 僕も2回生、3回生から試合出ていたんですけど、もうその時は自分のことしか考えてなくて、チームというよりかは先輩に引っ張ってもらうという感じだったんですけど、自分がこうキャプテンとしてプレーしていく中で、フィールドに4回生が、僕たちのチームは少ないので、なおさら自分にかかってくるものが大きく、大変かなという風には感じるんですけど、でも非常にやりがいがあって、楽しいという部分もあります。
――理想の主将像
川久保 僕は喋ったりするのはあんまり得意じゃないので、プレーとか練習してる姿勢を周りに見せてついてきてくれたらいいのかなとは思います。少ない言葉の中で仲間にどうやって動機づけできるかというのは、自分でも課題だと思っているので、そこができたらもっといい主将になれるのかなと思います。
竹内 主将は何事においてもチームの中で1番であり続けないといけないと感じています。自分が目指しているところに突っ走っていけば、周りがついてくるというスタンスなので、自分が背中で見せるというのが理想の主将像です。
――これまでの野球人生で衝撃を受けた選手
川久保 僕は2つ上のピッチャー3人、髙橋佑輔さん(現:東邦ガス)、東山玲士さん(現:ENEOS)、小倉悠史さん(現:パナソニック)は大学入ってきて、こんな同じチームにえぐいピッチャーいるんだというのはすごい衝撃でしたね。特に髙橋佑輔さんは体も大きくないのにあんなにすごいボール投げるし、トレーニングとかもすごいしっかり考えてやっているので、そういうレベル高い選手見れたのはよかったなと思います。
竹内 自分は2つ上の宮崎竜成さん(現:ヤマハ)に非常に衝撃を受けました。高校が一緒なんですけど、高校の時はもうちょっと細くて、どちらかというと足が速くてヒットを打つようなバッターだったんですけど、大学では体が見違えるように大きくなっていて、バッティング練習で飛んでいく打球というのは非常に衝撃を受けました。結構身近で学ばせてもらったというのは貴重な経験でした。
――普段の生活で野球人として意識していること
川久保 練習の時はなるべく行き当たりばったりで練習にならないように、1週間の始まりとかその日の朝とか、しっかり何をやるのか決めて家出るようにしています。
竹内 自分は結構野球じゃない部分の生活を大切にしていて、例えばトレーニングの種目で毎日同じものをルーティンとして行うことや、食事を気をつけてサプリメントを取ったりとか、1日に1回5分ぐらい瞑想したりとか、色々自分の生活の中でやることを決めていって、それをやっていきます。
――将来的な選手像
川久保 将来的にはプロの世界でやりたいというのは思っています。そのためには秀でるものがないとだめだと思うので、守備でどれだけ目立てるかというのをこれから頑張っていきたいです。
竹内 僕は野球をしていたら技術を向上させるのは勿論のことだと思うので、大谷選手のような周りから尊敬されるような憧れられるような選手に、自分もプロの世界に入ってなりたいです。
――お互いに聞いてみたいこと
川久保 自分は結構ネガティブなタイプなんですけど、竹内は試合中楽しそうにやっていてアウトになってもそんなに落ち込んでないように見えます。マインドセットはどうしているのかなと思います。
竹内 アウトになって落ち込まないことはないんですけど、分析をするという方向に持っていったら落ち込まないかなと思っています。凡打の質をどういう風に上げていくことができれば、次の打席、その次の打席に結果が出るかなと考えて、打てなかった時は分析して次はこうしようと切り替えます。
竹内 俺はあまりヒットを多く打てなくて、川久保は簡単にヒットを打つように見えるんですけど、コンタクト能力を上げるために意識をしていることを教えてほしいです。
川久保 状態の良い時は振っているというよりも、インパクトまでゆっくり動いて、そこから力が入るという感覚があります。バットが遠回りしないし、インサイドからしっかり出るので150㌔でもインパクトができて、ヒットが多く出ると思います。ただ竹内の方が技術はあると思うので、あまり参考にはならないかなと思います。
竹内 そんなことないです、非常に参考になりました。
――日ごろ応援してくださる方々へメッセージ
川久保 同立戦は毎年接戦になって最後まで目が離せない好ゲームになるので応援よろしくお願いします。
竹内 歴代の方も応援していただけると、僕たちもやる気が出るので応援よろしくお願いします。
(取材・構成=髙橋惇太、栗林真菜)
◆川久保瞭太(かわくぼ・りょうた)
2002年12月14日生まれ。神奈川県・桐蔭学園高校出身。ポジションはショート。右投げ右打ち。170㌢・76㌔。同志社大学スポーツ健康科学部4年。
◆竹内翔汰(たけうち・しょうた)
2002年8月29日生まれ。岡山県・創志学園高校出身。ポジションは外野手。右投げ左打ち。173㌢・86㌔。立命館大学経営学部4年。